機能水に関する調査、研究、助成、普及をプロモートする一般財団法人機能水研究振興財団|機能水とは

一般財団法人 機能水研究振興財団

機能水とは

機能水とは

すべての水は何らかの機能をもっています。
では、なぜ機能水という言葉(概念)があるのでしょう?
日本機能水学会では以下のように定義しています。
「機能水とは、人為的な処理によって再現性のある有用な機能を獲得した水溶液の中で、処理と機能に関して科学的根拠が明かにされたもの、及び明かにされようとしているもの」と。
したがって、何らかの機能をもつ水(例えばミネラルウォーター)というだけでは機能水のカテゴリーに入りません。

機能水の例としては、酸性電解水やオゾン水、アルカリイオン水などが知られていますが、それらのほとんどは人体をはじめとして生物に使われるため、公的な許認可を得ることが求められます。
そのためには、「品質(生成原理、生成機器と生成水の規格)」、「有効性」および「安全性」に関して公に受け入れられる科学的根拠を示すことが必要です。
「電解水」はこれらの条件をクリアしている代表的な機能水であり、人にも環境にもやさしく有効であることが特徴となっています。

電解水について

水道水や薄い塩化ナトリウム(NaCl)などの塩化物イオン(Cl-)を含む水溶液を弱い直流電圧で電解処理して得られる水溶液の総称です。
装置や電解条件などの違いにより色々なものがつくられますが、使用目的に基づき、洗浄消毒など衛生管理に使われる殺菌性電解水(強酸性電解水や微酸性電解水などの酸性電解水、次亜塩素酸ナトリウム希釈液とみなされている電解次亜水、ならびに電解製オゾン水)と、持続的飲用による胃腸症状改善効果が明らかとなっている飲用アルカリ性電解水(アルカリイオン水)とに大別されます<表1>

<表1>電解水の種類

電解水の種類
電解水

酸性電解水(次亜塩素酸水)

pHが6.5以下の電解水を総称して酸性電解水と言います。 各種の病原細菌(MRSAなどの薬剤耐性菌を含む)、食中毒菌、ウイルス(インフルエンザウイルスやノロウイルスなど)に幅広く強い殺菌活性を示し<表2>、医療、歯科、食品あるいは農業など多様な分野で利用されています。 主な殺菌因子は電解によって生じる次亜塩素酸(HClO)です。 強酸性電解水と微酸性電解水が2002年に「人の健康を損なう恐れがない」ということから食品添加物に指定され、そのときに、「次亜塩素酸水」という名称も付与されました。 2012年には弱酸性電解水が同様に指定されました。

酸性電解水は、酸性のため皮膚粘膜に対するダメージがほとんどないことから、手洗いなど直接肌に使用できます。

なお、薬事認可された酸性電解水(次亜塩素酸水)そのものは流通していません。 また、次亜塩素酸ナトリウム液に希塩酸等を混合希釈したものが「次亜塩素酸水」として出回っていますが、これらは食品添加物として認められていませんのでご注意ください。

詳しくは当財団発行の「次亜塩素酸水生成装置に関する指針」を参照下さい。

<表2>酸性電解水(次亜塩素酸水)の殺菌活性

微生物・ウイルス次亜塩素酸水
(40ppm)
次亜塩素酸Na
(1,000ppm)
グラム陽性菌 黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureus◎(10秒)◎(10秒)
MRSA (メチシリン耐性ブドウ球菌)◎(10秒)◎(10秒)
セレウス菌 (Bacillus cereus△(3〜5分)△(3〜5分)
結核菌 (Mycobacterium tuberculosis△(2.5分)▲(30分)
その他の抗酸菌△(1〜2.5分)▲(2.5〜30分)
グラム陰性菌 サルモネラ菌 (Salmonella Enteritidis)◎(10秒)◎(10秒)
腸炎ビブリオ菌 (Vibrio parahaemolyticus◎(10秒)◎(10秒)
腸管出血性大腸菌 (Escherichia coli O157:H7)◎(10秒)◎(10秒)
カンピロバクター菌 (Campylobacter jejuni◎(10秒)◎(10秒)
緑膿菌 (Pseudomonas aeruginosa◎(10秒)◎(10秒)
ウイルス ノロウイルス (ネコカリシウイルス)
インフルエンザウイルス (2009年新型含む)◎(10秒)◎(10秒)
エンテロウイルス◎(10秒)◎(10秒)
ヘルペスウイルス◎(10秒)◎(10秒)
真菌 カンジダ (Candida albicans◎(10秒)◎(10秒)
黒カビ (アスペルギルス; Aspergillus niger△(5分)×(120分)
青カビ (ペニシリウム; Penicillium cyclopium△(5分)×(120分)

殺菌効果または不活化効果: ◎(即効)>○>△>▲>×(無効)

引用 :

  • 強電解水企業協議会編
    「強酸性電解水使用マニュアル2002」
  •              〃
    「微酸性電解水使用マニュアル2002」
  • 機能水研究振興財団発行
    「次亜塩素酸水生成装置に関する指針 第2版-追補」

酸性電解水の特定農薬(特定防除資材)指定について

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特定農薬とは、その原材料に照らして農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼす恐れがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬を指します。
平成26年3月に次亜塩素酸水(塩酸又は塩化カリウム水溶液を電解して得られるものに限る)が特定農薬(散布用殺菌剤)に指定されました。
具体的には、pH6.5以下で有効塩素濃度10〜60mg/kgの規格で、①0.2%以下の塩化カリウム(KCl)水溶液(純度99%以上のKClを飲用適の水に溶解したもの)を有隔膜電解槽で電解して陽極側から得られるものと、②2〜6%塩酸を無隔膜電解槽で電解し、飲用適の水で希釈して得られるもの、の2種類があります。
キュウリのうどんこ病とイチゴの灰色かび病に対する薬効が認められています。

強酸性電解水(強酸性次亜塩素酸水)

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0.2%以下の塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を陽極と陰極が隔膜で仕切られた二室型あるいは三室型の電解槽内で電解し、陽極側において生じる次亜塩素酸(有効塩素濃度20〜60ppm)を主生成分とするpH2.7以下の電解水を強酸性電解水(強酸性次亜塩素酸水)と言います。同時に陰極側において生成される強アルカリ性(pH11〜11.5)の電解水を強アルカリ性電解水と言います。

強酸性電解水生成装置は個別に薬事認可申請がおこなわれ、これまでに下記の用途を目的とした装置が医療用具(薬事法改正に伴い、医療機器製造販売承認)として認可されています: 1996年「手指洗浄消毒」、1997年「内視鏡洗浄消毒」。また、強酸性電解水は2002年に強酸性次亜塩素酸水という名称で食品添加物に指定されました。

表2に示すように、強酸性電解水(有効塩素40ppm)は高濃度(1,000ppm)の次亜塩素酸ナトリウムに匹敵する抗菌・抗ウイルス活性(高いノロウイルス不活性化活性も示す)を示します。これは、殺菌因子である次亜塩素酸(HClO)の存在率が、強酸性電解水では約90%であるのに対し、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性なので5%以下に留まり、95%以上が活性の微弱な次亜塩素酸イオン(OCl-)として存在するためです。ただし、次亜塩素酸は有機物と容易に反応するので、有機物が多いと強酸性電解水の殺菌力は著しく低下します。このことを克服するために、油脂やタンパク質の除去効果が高いことが明らかとなった強アルカリ性電解水で殺菌対象をまず処理してから、強酸性電解水で処理する方法が有効な方法として採用されています。

安全性に関しては図1に示す各種の試験が行われ、高い安全性が確認されています。発がん性物質であるトリハロメタンや臭素酸のレベルは水道水基準内であることがわかっています。

図1 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの安全性比較

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの安全性比較

微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)

微酸性電解水は、陽極と陰極が隔膜で仕切られていない一室型電解装置で2〜6%塩酸水あるいは塩酸と塩化ナトリウム水溶液の混合液を電解することによって生成されるpH5〜6.5で、有効塩素10〜80ppmの次亜塩素酸水溶液です。
生成水すべてが殺菌水であることが特徴的です。
強酸性電解水と同様の抗菌・抗ウイルス活性と安全性が確認されています。
また、飲用目的ではありませんが、pH5.8〜6.5の塩酸電解微酸性電解水は、飲用適の水質を持っています。

弱酸性電解水(弱酸性次亜塩素酸水)

pH2.7〜5.0、有効塩素10〜60ppmの弱酸性電解水が2012年に食品添加物に指定されました。
0.2%以下の塩化ナトリウム水溶液を陽極と陰極が隔膜で仕切られた二室型あるいは三室型電解槽内で電解し、陽極電解水と陰極電解水が装置内で混合されて生成します。
弱酸性電解水も他の酸性電解水と同様の抗菌・抗ウイルス活性および安全性が確認されています。

中性電解水

水道水には塩化物イオン(Cl-)が含まれています。
そこで、水道水を一室型無隔膜電解槽で電解することによって数ppmの有効塩素をもち、pH6.5〜7.5の中性電解水を生成させることができます。
この電解水も殺菌力を示し、衛生管理に使えますが、食品添加物などの認可を得ていないので、除菌水として扱われています。

電解次亜水

陽極と陰極を仕切る隔膜が無い(無隔膜)一室型電解槽で0.2%以下のNaCl水を電解するとpH7.5以上のアルカリ性電解水が生成します。
この電解水には、陽極反応で生成する次亜塩素酸の多くがアルカリ性のため殺菌活性の微弱な次亜塩素酸イオン(ClO-)に変換された形で存在します。
そのため、酸性電解水に比べて殺菌活性は低くなりますが、酸性電解水より高い有効塩素濃度のもの(30〜200ppm)が使用されるため高い殺菌力を示します。
厚生労働省では、電解次亜水を次亜塩素酸ナトリウムの希釈液と同等性があると認めており、食品添加物と同様に使用できます。

強アルカリ性電解水

強酸性電解水生成装置の陰極側において生成する強アルカリ性(pH10.5〜11.5)の電解水です。
油脂の乳化やタンパク質の分解など有機物汚れの除去に優れています。
この能力を利用して、酸性電解水処理では殺菌しにくい結核菌などを、強アルカリ性電解水で前処理すると酸性電解水で容易に殺菌できるようになります。
電解水を利用した内視鏡洗浄消毒器において有効活用例があります。
また、強アルカリ性電解水は単独で清掃にも活用されています。

なお、油汚れや有機物汚れの洗浄除去を目的としたpH12超の強アルカリ性電解水もあります。
ただし、誤って目に入ったときは粘膜を損傷する恐れがあるので、すぐに水道水で洗眼してください。

オゾン水

オゾンが溶解した水をオゾン水(溶存オゾン水の通称)と言います。
オゾン水は、オゾンと同様に酸化活性が強く、広範な微生物殺菌、脱臭、脱色などの性能を示します。
製法としてオゾンガス溶解法や電気分解法があり、0.1〜10mg/mLの溶存オゾン濃度のものが一般的です。
流水洗浄により衛生管理や食材の殺菌などに利用されていますが、使用目的によって好適濃度が異なります。
溶存濃度は30分で半減するので、製造後速やかに使用することが重要です。
詳しい情報は、日本医療・環境オゾン学会刊行の「環境分野におけるオゾン水の利用指針:基礎編」から得られます。

アルカリイオン水ついて

アルカリイオン水は、アルカリイオン整水器と一般的に呼ばれる家庭用電解水生成器を用いて、飲用適の水を電気分解することにより陰極から生成される弱アルカリ性(pH9〜10)の飲用電解水の通称です。
なお、家庭用電解水生成器については日本工業規格(JIS T 2004)に定められており、旧薬事法施行令において「器具器械83 医療用物質生成器」に分類される家庭用医療機器の呼称です。

陰極では以下の水電解反応が起きます。 2H2O → 2OH- + H2

すなわち、生成する水酸化イオン(OH-)によりアルカリ性を示しますが、同時に水素(H2)ガスがナノバブル状態で生成します。
したがって、アルカリイオン水は「飲用弱アルカリ性水素水」ということもできます。
アルカリイオン水の効能効果については、厳密な比較臨床試験が実施された結果、慢性下痢、消化不良、胃腸内異常発酵、制酸、胃酸過多、便秘といった胃腸症状に対して改善効果が認められています(2005年薬事法改正)。
これらの作用の要因として水素が着目されており、いろいろな研究が行われています。

詳しくは、当財団発行の小冊子
pdf アルカリイオン整水器とアルカリイオン水」あるいは、アルカリイオン整水器協議会ホームページをご参照下さい。
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